【足回りの落とし穴】
前輪左側のドライブシャフトブーツが破れてます。
こままま走行を続けると大変危険ですので新しいものに交換します。
ドライブシャフトはエンジンからくる回転エネルギーをタイヤに伝達する役割を持っています。
また、路面のデコボコをうけ振動したり、ハンドルを切ったときに前後に動いたりします。
ドライブシャフトは金属でできているため、最大の弱点は錆と水です。
ドライブシャフトの可動部は常に新品ピカピカの金属の状態を保っていなければなりません。潤滑を良好に保ちつつ、円滑に稼動できるようにたっぷりとグリスが塗ってあり、錆のもとになる水分にさらされるのを防いでくれています。
さらに この可動部を外部から保護するために伸縮性のあるゴム製のドライブシャフトブーツで覆われています。
そうです、足に履くブーツとおんなじでドライブシャフトに履かせるブーツと思ってもらえばピンとくるでしょう。
この部品はゴムでできていて、つねにシャフトの高回転と車の下廻りにおいて湿気や砂土が飛び交う過酷な環境にさらされる中で、時間の経過ととも風化し、ひびが割れてやがては写真のようにパックリ裂けてしまうことがあります。
車の部品はゴム製部品が多いのですが、特にこのドライブシャフトブーツがもっとも劣化しやすいともいわれます。
経年劣化したゴムに亀裂が入って破れたところから内部のグリスが飛び出し、このまま放っておくと、泥・砂利・水が入り込み、シャフトを保護しているグリスが剥がれ、金属同士がこすれ合ってシャフトが破損してしまうこともあり、大変危険です。
ガタガタという異音が出始めたら要注意です!!
これではもちろん車検もパスできませんし、定期点検でも良く見つかる事案でもあります。
▼タイヤを外し、梃子(テコ)の作用でドライブシャフトを分離させます。
▼ディスクローターから引き抜き、破れたブーツをカットして取り外します。
▼取り出せるようにカットしましたが、蛇腹の部分が割れていました。
▼新しいものに交換です。
真ん中で割いてはまた繋げるという便利な分割式というものもありますが、当工場では非分割式を使っています。(分割式は非分割式にくらべ3倍近く高価になります)
▼専用の工具を使ってシャフトブーツを履かせました。
内外と金属バンドでしっかりとめます。
板金で入庫いただいた車両ですが、不良箇所がみつかり、修理ができてひと安心でした。
当工場は板金塗装ほか整備も生業とさせていただいているので、このお預かりした機会に一緒に修理することができましたので料金を割引させていただきました。
ご依頼ありがとうございました。
㈲ヤマト自動車工業
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